チョーキング出来てますか?チョーキングはエレキギターの演奏において外せない需要な奏法です。このチョーキングは音程がビシッとハマって伸びのあるトーンが出せれば、最高にかっこいい演奏になりますが、音程の外れたチョーキングはとても聴き辛くなります。
ここでは、いつ如何なる時でもチョーキングの音程を正確に出す為のトレーニング方法をご紹介します。
チョーキングのポイント
チョーキングを正確に行う為のポイントはたった2点です。
- 弦の移動(押し上げ・引き下げ)をスムーズに行う
- 正確な音程が出せる位置を把握する
弦の移動をスムーズに行う方法に関しては「ギターのチョーキングのやり方!カッコ良く鳴らせる3つのコツ」の記事が参考になりますので参照してみて下さい。さて、チョーキングに必要な要素として正しい音程(以下ピッチと呼ぶ)があります。
もう1つのポイントである「正確な音程を出せる位置を把握する」とは、左手に各弦各音程毎に弦の押し上げ・引き下げの幅を覚え込ませることです。ではその練習方法を紹介しましょう。
正確な音程を出すトレーニング法:チューナーを使う
やはり正確なピッチを把握するにはチューナーを使うことが一番です。もう察しがついている人もいると思いますが、チョーキングする度に目的のピッチになっているかをチューナーで常にチェックする方法です。
この練習法を使うことでチョーキングのピッチが良くなるうえ、演奏中のチューニングの狂いなどの細かいピッチの違いにも気付くことができるようになります。
チューナを使ったトレーニングの手順
- ギター(使用する弦)のチューニングをする
- 出したい音を一度弾く
- チョーキングをする
- チューナでピッチをチェックする
- ピッチが違う場合はもう一度チョーキングして位置を修正する
- 1に戻る
上記の流れでチューナーをONにしたままで練習します。もちろんメトロノームを使いリズムに乗せてチョーキングしてください。メトロノームの速さは適度な速さであれば問題ありませんので、♩=100くらいのテンポでいいと思います。それでは手順を1から解説します。
まずは、「1、ギター(使用する弦)のチューニングをする」これは当たり前ですが、正確なピッチを身につける為にチューニングは必ず合わせましょう。次の「2、出したい音を一度弾く」です。ここでは3弦7フレットを例にしましょう。
3弦7フレットを1音チョーキングします。最初に弾く音は出したい音の3弦9フレットのEです。3弦9フレットのEを弾いた時に、チューナーにEの音がしっかり合っていることを確認してください。
合っていない場合はチューニングをやり直してください。Eの音が合っていたら「3、チョーキングをする」です。3弦7フレットDの音をチョーキングして、一気に1音上のEの音にして下さい。そのあとすぐに「4、チューナーでピッチをチェックする」です。
できましたか?上の写真のような状態がベストです。恐らく一度ですぐできるようなものではないので、最初は苦戦すると思いますが、慣れると難なくこなせますので頑張りましょう。
出来なかった場合は「5、ピッチが違う場合はもう一度チョーキングして位置を修正する」を行ってください。ここで正しい位置を覚えるように修正します。次は「6、1に戻る」になります。チョーキングはやればやるほどチューニングが狂いますので、毎回チューニングが合っているかは確認して下さい。
また、1つ注意点があります。慣れてくるとチョーキングの時に、目的の音まで一気に弦を移動させるところを、チューナーを見ながらピッチが合う直前付近で、弦をゆっくり動かしてピッチを合わせてしまう人がいます。
これをやってしまうと、いつまで経っても正確なピッチの場所を覚えられないので注意してください。あくまで一気にここだと思う場所まで弦を移動させてください。
いつどんな時でもドンピシャにピッチを合わせられるようになる為の練習です。以上を「半音チョーキング」「1音半チョーキング」と各弦全てフレットの位置を変えて行ってください。
特にフレットの位置ですが、ヘッドに近い3~7フレットや8~14フレット付近、15フレットから先についてはそれぞれ弦を動かす幅が違いますので、満遍なく練習してください。
※「1音半チョーキング」については1弦~3弦で10フレット~15フレット間でできれば問題ありません。
チョークアップからのトレーニング
チョーキングに慣れてきたら少し難易度を上げて、チョークアップから始めるトレーニングです。チョークアップからの場合は少し手順が違いますので確認してください。
- ギター(使用する弦)のチューニングをする
- チョークアップする
- ピッキングする
- チューナでピッチをチェックする良ければチョークダウン
- ピッチが違う場合はチョークダウンしてもう一度チョークアップして位置を修正する
- 1に戻る
2~5までのプロセスが少し違いますので注意してください。チョークアップしてからピッキングしピッチをチェックしますので、音が上がっていく過程は聴き取れません。
その為、完全に身体が正確なピッチの場所を覚えている必要がありますので、難易度は高めです。同じように3弦7フレットを例にしてみましょう。
譜面で表すと上記のように表記されます。チョークアップは多く使われる奏法ですので、しっかりとマスターして下さい。
また、チョークアップは通常のチョーキングとは違い、チョーダウンの音も含めて1つの奏法ですので、ダウンした後のピッチが悪いと演奏として残念な結果となってしまいます。上の写真のように弦を元の位置に戻すだけですので、行き過ぎないように注意しましょう。
クウォーターチョーキングのトレーニング
クウォーターチョーキングは、1/4の音程を出すチョーキングです。1音チョーキングや半音チョーキングを練習していると、ピッチの違いが身についてくると思いますので、それらができてから自分の耳で少し音を揺らすイメージで練習すると、簡単にできると思います。
クウォーターチョーキングには厳密な決まりはありませんので、是非挑戦してみて下さい。
チョーキングは音感というよりも、初めの頃は身体で覚えるところが大きいです。ただ、その過程の中でチューナーを使ってピッチを気にしながら練習することで、正確なピッチの物差しが出来上がります。この物差しは後々に非常に有効な能力となりますので、是非身につけて下さい。